近年、果物売り場で存在感を増しているシャインマスカットは、従来のマスカットと比べると値段が高いにも関わらず、多くの消費者に支持されています。一見すると似たように見える2種類ですが、実は味わいや香り、食べやすさにおいて大きな違いがあります。

 

本記事では、マスカットとシャインマスカットの特徴や違いについて詳しく紹介します。ぜひ参考にしていただき、自分の好みがどちらか確認してみてください。

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マスカットとは

マスカットはもともと地中海地方で生まれたぶどうの品種で、ヨーロッパや中東などさまざまな国で古くから親しまれてきました。名前の由来となった「ムスク（香り）」という言葉の通り、芳醇な香りが魅力的なぶどうです。とくに、「マスカット・オブ・アレキサンドリア」という品種は、華やかな香りと甘い果汁が特徴的で高級な果実として市場に出回っています。

シャインマスカットとは

シャインマスカットは、日本で開発された比較的新しい品種のぶどうです。2006年に品種登録され、「安芸津21号」と「白南」を交配させて誕生しました。大粒で美しい黄緑色の果実は、見た目の美しさだけでなく甘さや香りにおいても高い評価を得ています。糖度が高く濃厚な甘さが特徴的でありながら後味がさっぱりしているシャインマスカットは、多くの人から愛されている果物です。

マスカットとシャインマスカットの違い

類似点が多いマスカットとシャインマスカットですが、それぞれの違いを明確にしておくことで、個人の好みや用途に合わせて楽しめます。ここでは、両者の主な違いについて具体的に見ていきます。

種の有無

従来のマスカットには種があり、食べる際に種を取り除く必要がありました。一方でシャインマスカットは種なし品種として開発されているため、種を気にすることなく食べることができます。

食べやすさ

シャインマスカットの皮は薄く、皮ごと食べることができるため、誰でも手軽に楽しめます。一方でマスカットは皮が硬く口に残ることが多いので、皮を剥いて食べるのが一般的です。食べやすさの違いは、両者の大きな違いと言えます。

香りの強さ

マスカットはもともと華やかで強い芳香が特徴的な品種です。中でもマスカットの頂点とも言われているマスカット・オブ・アレキサンドリアが放つ香りは濃厚で、多くの人に親しまれています。しかし、その香りよりもさらに強い芳香を放つのがシャインマスカットです。甘さが前面に出た濃厚な香りですが、軽やかさもあり、食べる度に爽やかさが口いっぱいに広がります。

出荷期間

従来のマスカットは出荷期間が限られており、主に夏から秋にかけての季節商品として流通しています。一方でシャインマスカットは、栽培技術の向上により比較的長期間出荷が可能です。5月から12月頃まで市場に出回っているため、お中元やお歳暮などの贈答品としても重宝されています。

シャインマスカットが高級な理由

シャインマスカットの価格が高めに設定されている背景には、いくつかの要因があります。例えば、種なしぶどうにするためにはジベレリン処理という特殊な技術が必要で、この処理は一房ずつ行わなければなりません。他のぶどうを栽培するのに比べて手間がかかっているため、必然的に価格が高くなります。

 

さらに、2006年に誕生した新しい品種で生産量が比較的少ないにもかかわらず、贈答品としての人気が高く国内での需要が高いことも価格を押し上げる要因となっています。

それぞれの特徴を把握して、好みの味を見つけよう

本記事では、マスカットとシャインマスカットの特徴と違いについて紹介しました。どちらも魅力的な特徴を持っていますが、シャインマスカットはより濃厚な香りと甘さや、食べやすさを求める方に適しています。今回紹介した内容を参考にしながら味わってみて、マスカットとシャインマスカットの違いを比較してみてください。